考えごと

ローカルなルール

文脈主義を越えたらいろいろ整理ができてきた。が、まだ横たわっているものがあるな、と感じたのは、昨日とある財団のKさんの話を聞いてからだった。 まず、文脈主義のことを、Kさんとは別のある人は共同幻想と書いていた。主義主張宗教思想そのすべてが人間…

流れる

智に働けばカドがたつ、情に棹させば流される。だからアホになる……と桑田が唄っていた。う〜ん、そういうのならウケる唄になるのね。要は自分がアホになってるの、みんなわかってるんだ。微妙。こういう唄っていいよね、って思う人、ラクだなぁ。こうして結…

メインフレーム

ベーシックな仕組みはだいたい合っているが、それだけではどうもうまくいかないから、それを補う意味のサブシステムを考えるべきだという考え方と、もう根本的にこんな仕組めでは立ち行かないから、その抜本的なことを変えようという考え方は、発想からして…

脳ミソに釣り糸をたらす

ぼんやり考えていたのは絵と詩と食。 描かない奴に何がわかるのかな、ってことや、今日作った料理から、ああ気持ちが開くってのはおいしい料理食べてるときなんだよな、って自分が思ったことでどういうことなのかってこととか。 理想のない現実主義者っての…

風景、美ってなんだろう

食と農を考えるポジションとして、風景と美を置きたい。 食と農をそのことだけで根を詰めすぎると煮詰まってしまう。たとえば世界共通のモノサシは何かという宿題をもらって食なり農業なりそれぞれ単体で答えを捜していったら、食はファストフード、農業は貿…

文脈主義からどんどん脱却だ

思えば僕は、けっこう長い間文脈主義に囚われていた気がする。 それは第一に、有機農業運動というものが文脈主義そのものだった。第二に、学生時代から権力への批判的姿勢のような観念が体に染み付いていること。第三に、自分に甘く人にキビシイという性格。…

幼児化という言葉

最近はまっているのが茂木健一郎シリーズなのだが、以下思ったことは本ではなくて何かの講演記録で話されていたことからの連想だ…… 講演で茂木さんが言っていたのは、“美”というものは個別的かつ主観的なものなので原理としてひとくくりに出来ないのだ、とい…

可能性を示す

長い引用だ…… アーティストは創造力を形にする。創造力を日夜思い巡らして生活しているので、世の中が正解と間違い、〇か×かだけではなく、たくさんのオルタナティブな道があることを知っている。アーティストの創造力はその結果や答えではなく、過程を大事…

いろいろと錯綜

ここのところ更新頻度が低下しているワケがわかり納得した。 むちゃくちゃ暑いのも大きな理由なのだが、実はここ1カ月ほど、書きたいことがどんどん押し寄せて来ていて、それを追いかける時間と体力がなくて頭の中にあるものがどんどん置き去りにされ溜まり…

数字が風景に見える

今日はホントは8月15日じゃなく、17日の夜10時。書こうと思ったら昨日の夜中午前2時ごろに書き込んでいたので17日では書けないので強引に空いてる日付で15日ということに。さて昨日の夜中blog書き終わったときにテレビでピーターバラカンが面白…

機能主義、文脈主義を超えて

食や農を巡っての有機農業運動や環境保全からの取り組みは、畑や田んぼの外側のことを問題にしてきた面がある。「外からの悪しき流入」を農薬や化学肥料も含めできるだけ排除して、本来の循環の中に畑田んぼを位置づけて、それを評価しようとしてきた。こう…

美というもの

茂木健一郎さんの講演録を聞いて思いあたることがあった。それは美というものの存在についてだ。 まず、美というものは機能、性能というモノサシで計れるものではなく、また、美術作品の良さを評価するときに、その来歴や、作者の有名さ、もとよりその作品の…

核武装の彼

2007参院選。政見放送を何とはなしに眺めていたら、とんでもない候補者がいた。掲げているのはなんと“日本に核武装を!”だ。彼によれば日本は諸外国から様々に蹂躙されているという。核武装さえすればそれが解決するというのだ。南京大虐殺はウソで、総理大…

沈没期間

ここのところ(通り一遍だが)時間的体力的に忙しく、頭の中をシゴトが侵食していく感覚と、疲れにより思考力そのものが減衰していく感覚を味わっていた。つらつら浮ぶイメージや思考が飛び飛びに散っていく感覚、ひとつひとつが言葉としてまとまっていかな…

プレモダンからポストモダンへ…食べものの境界線2

情報はネット、リアルはグローバル物流。 ……僕には過激に聞こえる梅田望夫さんのサバけ方。実は内心気になり始めていた。国産とか自給とかの叫び声に、どんな必然性があるのかと、いま一度考えてみたかった。国産とか自給とかへの固執はもはや不自然なんじゃ…

食べものの境界線

やはり来た。2日前僕は“食べ物の境界線”という題を書こうと考えていて、それを紐解こうと、まずスローフード協会会長の『スローフードバイブル』を少し読み直し、次に自家採種の有機栽培農家、長崎に住む岩崎政利さんの話していたことを整理しようとしてい…

岡本太郎美術館

日曜日に家族で、雨の中だったが川崎に有る岡本太郎美術館に行ってきた。しずかに感動した。その記録からはネクタイ姿で精力的に時の現代芸術を突進していった観のある岡本太郎さんの迷いない言動を、その作品からは定型のフォルムという概念を(やはり明確…

梅田さんの作品

ここのところの続きでweb進化論周辺のこと。ポジティブとかオプティミズムとか、善悪とかで様々に議論が続いているような今現在について。 まず僕自身のこの本との出会いを含むその頃の経験から思い出すと、目ウロコのひと言。遅ればせながら手に取ったのが2…

書評キーワード

『フューチャリスト宣言』を読んだ。茂木健一郎さんと梅田望夫さんの対談で、全体感としては「今の社会は知的に解放されていない」「webで世界が明るくなる」「次世代を育てて生きたい」というような話を柱に、すでにweb進化論で開陳された予定の世界が追認…

進化の話題とカルフォルニアあたり

この前触れたカルフォルニアの件、続きがある。『web進化論』で触れている“進化”についてだ。インターネットによって“情報そのものに関する革命的変化”がすでに始まっていると説くこの本で、こうした環境に身を浸し育っているこれからの世代、ちょうど今中学…

For the Children

FOR THE CHILDRENThe rising hills, the slopes, of statistics lie before us. the steep climb of everything, going up, up, as we all go down. In the next century or the one beyond that, they say, are valleys, pastures, we can meet there in pe…

web進化論3回目

また読んだ。最近、読む本の気になるところにマーカーつけまくっている。これをキーワードとみなして羅列すれば、修飾を排した読者の興味のありかを反映すると思い転記してみた…… 旧世代とは違うリテラシー(表現能力)を持った人たち 「wisdom of crowds」(…

ものづくりのすばらしさ

シゴトで福岡、熊本、宮崎、鹿児島と5日間。生産者と会い、話をしてきた。手身近に述べると、ものづくりのすばらしさを再確認できた旅になった。果樹の生産者は山を樹を育てる。畑作の生産者は土を育てる。山と樹と土の成長(生長)とともに生産者の人生も…

宮沢賢治

ここ2、3日で『風の男 白洲次郎』という本を読んだ。ケンブリッジに学び、政財界に知遇あるも一貫して官職、政治への道を拒み、戦中は百姓をやり、戦後吉田茂首相に請われ日本国憲法の制定に日米間を奔走した。プリンシプルを尊ぶ紳士……。 最近徳とか倫理…

エネルギーと食糧

以下2月ごろに書いたもの…… 暖冬で冬の野菜出荷が全国的に前倒しになり、春の端境期、需要の穴埋めが難しいそうだ。これを埋めるに手っ取り早いのはその時期に出荷のある地域から広く買い付けること。 一方、地球規模で買い付け先を模索しつくしたのが穀物…

農民芸術概論綱要

いつも石川県でどでかい有機農業をやっていると聞く、井村辰二郎さんという方のblogを見ている。このまえ突然このテーマが載っていて、不意を衝かれたというか、ハッとさせられた。改めて読み返すと、その輝きは変わらない。モノづくりをする、つくり手に立…

自民党の新憲法草案

国民投票法が可決されたのだった。朝まで生テレビで憲法を論じていた。田原総一郎は、安部総理大臣を「前代未聞、歴代の総理で 初めて改憲を打ち出したばかりか、次の選挙で改憲を争点にすると言っている。これはあのタカ派の中曽根さんすらやらなかったこと…

標準以上

『千年は働いてきました』の続きになってしまうが、この本で印象に残ったことは色々あった。このうち「標準以上」ということについて。 書評に書いたがとにかく現代社会は標準が多すぎる。人は定められた条件を充たすことを目標にせざるを得なくなっているし…

千年働いてきました

やっとBM協会機関紙『aqua』の書評が書けた……*********************** 日本は“老舗”の製造業が際立って多い国だそうだ。海外、とりわけアジアに詳しい著者は華僑、印僑に代表される“商人のアジア”との対照から、日本を“職人のアジア”…

EU市民とヨーロッパ人

最近考えることが、移動ということだ。何が移動するかというと、土地・人・モノ・カネ・情報の5つについてそれぞれ。土地と人は領土と国籍だから国家の根幹で、この移動は明確な制約がある。情報といえば国家機密とかを除きほとんど自由、最近ではタダの情…