皆既月食

 今日は皆既月食の日であったそうだ。しかし東京はカミナリ、どしゃぶり。ああ残念とシゴト帰りの電車の中でケータイの天気予報にアップされてる各地からの月の写真を眺めていた。投稿者のコメントが「ひさしぶりに癒されました」「子どもが喜んでいます」など、ほのぼの系。
 やはり眺めたかった。
 太陽からの光を地球が遮ってできる影が月を隠す。その事実を眼前の月が証す。月も地球も太陽も宇宙空間に浮かんでいるんだよこれが事実だと改めて想像しようとする。それは物理的になんの感傷も形容詞もなしに。不変に。ささやかに、その大仕事が眼前に立ち現れ、その不変の天体の運行が、巨大な量感(が感じられるか)とともに、ささやかに終了するんだな…